この季節、折に触れて耳にするのが童謡「ちいさい秋みつけた」
ファインダーを覗いて「何か」を見つけることを喜びにしていると
つい気にしてしまう歌ではあります。寂しげなメロディーも良いし。
中でも個人的な好みとしては やはり2番の歌詞*。
お部屋は北向き くもりの硝子
虚ろな眼の色 溶かしたミルク
このやり場無い行き止まり感。
実りの秋の詩なのに、虚しさ全開です。
どうみても 子どもに歌わせる歌詞じゃありません。
そして何より
僅かな隙から 秋の風
木の窓枠と薄い板硝子ですね。
間違ってもブロンズのアルミサッシではなくて。
窓の鍵だって、金具をねじ込む式の奴でしょう。
隙間風に、窓枠に転がった蠅の亡骸が少し揺れたりして。
平滑さが曖昧な板硝子の映り込み(虚像ですよね)をレンズ越しに見ながら
「小さい秋を見つけた誰かさん」や、かなう事なら 「僅かな隙からの秋の風 」
を撮りたいと願う今日この頃です。
* 歌詞検索ですとひらがな/カタカナで書かれているようですが
ここでは個人的な好みで漢字も使わせてもらっています。